どうも。TrioFです。
今日は司馬遼太郎さんの「この国のかたち」の紹介になります。
この本は、日本がどのようにして形成されてきたのかを、鋭い視点で語って下さっている本で、「あ、こんな見方があるんだな」という新鮮な気付きが多数散りばめられています。
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例えば、以下の2点には類似点があるというご見解がありました。
- 大和政権が突然統一国家として出現したことの背景には、隋という統一帝国の勃興があったこと。
- 明治維新で統一国家が成立した背景には、帝国列強によって侵略されるという危機感があったこと。
確かに言われてみれば、大和政権も、明治維新も、突如様相が一変して成立した印象がありますよね。
日本という国は、島国でありながら、国外の影響(「外圧」と言っても良いかもしれません)に敏感である国だと言えますね。
もう一つ、話は変わって、武家政権をどう捉えるのかの視点も興味深いです。日本文化を語る際に、「武士」は欠かせないものの1つですが、そもそもその政権組織であった「幕府」とはどういうものなのか。本の中では以下のような解説となっています。
- 鎌倉幕府は「開拓農民の政権」
- 「田を作るものがその土地を所有する」という論理
- 素朴なリアリズムを拠り所にする「百性」の政権
- 坂東で成立した「大小の農場主たちの政権」
「武士」という存在が、ある意味とてもリアルな背景に基づいて成立し、長らく日本の歴史を形創ってきたことに、とても新鮮かつ不思議な感覚を覚えました。中国や朝鮮の歴史とは大きく異なりますよね。
「外圧」がありながらも、独自の歴史を紡いできた日本という国に、改めて「不思議だな」という認識を持った次第です。
更に読み進んで、新たな気付きを挙げていければな、と思います。
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